肝炎情報センター

          
                 C型肝炎感染者150万人、
      透析患者は15%の高率
          
      





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 国内のC型肝炎ウイルス(HCV)感染者は約150万人と推計されることが、厚生労働省研究班の調査で分かった。特に、腎臓病で人工透析を受けている患者の感染率は15―20%に上ることが判明。22日、東京都内での研究報告会で発表された。

 感染者の総数は、1995―2000年に初めて献血した約349万人の血液データを、吉沢浩司・広島大教授(疫学・疾病制御学)らが分析し、国民全体の数を試算した。これまでは、同省の「肝炎対策に関する有識者会議」が2001年3月にまとめた「推定100万人から200万人」との概数が、公的資料などで使われていた。

 透析患者については、山崎親雄・日本透析医会会長らが、各地の病院での感染状況を分析した。透析の副作用の貧血に対する特効薬がなかった時代に輸血を受けた例や、透析機器を通じた感染が考えられている。

 最近でも、100人当たり年間2―3人が新たに感染している病院があり、山崎会長は「院内感染を防ぐには、医療関係者の手洗いなどを徹底するほか、感染者用の機器を区別するといった対策も今後の検討課題」と話している。

 讀賣新聞2003年2月22日